『民権と憲法 シリーズ日本近現代史②』(牧原憲夫)感想

民権と憲法―シリーズ日本近現代史〈2〉 (岩波新書)

民権と憲法―シリーズ日本近現代史〈2〉 (岩波新書)

シリーズ第一巻とはうって変わって、淡々と事件が過ぎていく感じ。ナショナル・アイデンティティ(「わが国」意識)が、政府・民権派・民衆三者の係わり合いの中でどのように醸成されていったか、が主眼に据えられている。
岩波の編集部は、この“シリーズ日本近現代史”において、年来古典と呼ばれ重んじられていた岩波の書を革める、という意図をもっているのだろうか。第一巻なら遠山茂樹の『明治維新』、第二巻なら色川大吉の『自由民権』である。この仮説が正しいなら、なんだか面白くないというか、本気度を疑ってしまう。

読んでおいた方が良いのですよね、多分。
★★★★☆