Cobalt 4月号

※5段階評価の詳細はhttp://d.hatena.ne.jp/batudream/00011225

雑誌では、電撃hpよりもCobaltの方が読み切りが多いので、読むものに困ったときはCobaltを選んだ方が良いかもしれない。けれど、Cobaltはサイドストーリーが多いからちょっと困るかなぁ。


毎号掲載されているプチポエムですが、言葉の使い方がすごく上手いなぁと感じます。イメージを表現するのに、出来る限り無駄を削ぎ落として凝縮するのが詩、そのまま、あるいは拡大して見せるのが小説、なんだろうか。


閑話休題
そうそう、今回からは、書きたいことがある作品以外は何も書かないことにしまっす。
当然、順番は目茶目茶です。

夜の間だけ(小林フユヒ):B
  蝋人形が、持ち主のお嬢様に抱いた恋心の顛末。
  過去形で淡々と綴られる。根暗な凄みが良い。

ゆめのつるぎ若木未生):C
  高校教科書とは違う形の平治の乱を小説で描こうとする、いわば挑戦作。
  ただ、嫡男でもない頼朝を特別扱いしすぎなような気がする。
  平安時代鎌倉時代はまだ嫡子相続と定まっていないとは言え、武力に秀でた悪源太が相続するのが自然ではないかと。
  (研究者じゃないからわかりませんが)
  鎌倉開府まで続けるのであればかなり評価できるのですが、どこまで書く気なのか気になります。
  と言うのも、今までも(これからも多分)義経ヽ(´ー`)ノマンセーな雰囲気があって、頼朝は常に悪役の立場なのです。だから、義経をただの無法者として書くのなら私は評価したい。
  む、もしかして「あきつ」って義経

蛇と水と梔子の花(足塚鰯):A
  読者大賞を取るだけあるなぁ。ミスリードをきっちり誘ってくるのが凄い。
  今野緒雪に比肩するぐらいの『伏線張り』の能力はあるんじゃないかと。今後に期待。
  ただ、これの続きを読みたいとは思わなかったかなぁ。

歌姫-ロジエル- 氷の華を咲かす者(桃井あん):C
  話に起伏が無い。単体としては何の魅力も感じなかった。
  けれど、ラストで一気に次回が気になった。期待。