『東京S黄尾探偵団 少女たちは十字架を背負う』(響野夏菜)感想

年頭からCobaltを購読するようになって(!)はや半年。部屋のコバルト文庫本は、そろりそろりと増加しております。まだ今野緒雪の『マリア様がみてる』及び『夢の宮』シリーズが大半を占めていますが、他の作家の作品も微増しております。
"S黄尾"シリーズもさてさて、その中のひとつとなりますか。


何故今頃"S黄尾"かと申しますと、今年のCobalt4月号で完結記念?のSSが掲載されていまして、如月が可愛かったメインヒロイン2人の掛け合いがまあ面白かったからです。そうは言っても中古購入ですが。


概要を申しますと、主人公がドタバタのうちに東京S黄尾(スーパーイエローテイル)探偵団に入っちゃって、そこでみんなで事件を解決する、ってな話です。


では感想を。まず、内容がすごく薄いです。表面をさらさら撫でて終わりという感じです。赤川次郎タイプとでも言うんでしょうか? シリーズ第1冊目ということが影響しているのかもしれませんが、初っ端はガツンと行かなきゃだめだろ、という論理も成立する訳でして、あまり好ましくは無いかなと。
あと、これを読んで真っ先に思い出したのが、宗田理「ぼくらの」シリーズです。「ぼくらの」も学園?モノで探偵チックですし。個人的に「ぼくらの」の方が稚拙*1だけれども心に残るものがあると思います。


個人的5段階評価ではC〜Dです。新品を買わなくてよかったと痛切に感じています。

*1:表現が直接的だ、という意味